■内容証明郵便が必要な場合


たんに相手に何かを請求するだけならば、わざわざ内容証明郵便を利用する必要はないでしょう。


 内容証明郵便を送る意味は、郵便事業所(郵便局)にコピーが保管されるので、あとでトラブルが生じた際に証拠が残るという点にあります。逆に考えると、トラブルになりそうなケースでは、通常の書面ではなく、内容証明郵便として送る必要があります。
 たとえば、相手から詐欺されたことを理由に契約を取り消す場合や、購入した商品に欠陥があって契約を解除する場合です。これらのトラブルが生じた場合、相手にも言い分があることも多いので、内容証明郵便を利用して明確な証拠を残しておくほうがよいのです。
 また、通知を発信すべき期間や通知が到達しなければならない期間が法令などで定められている場合も、日付の証明が必要なケースといえるでしょう。この場合、通知がいつ発信されたか、あるいはいつ到達したかを証明するために内容証明郵便を利用します。
 たとえば、悪質商法の被害を受けてクーリングオフの通知を行なう場合です。この通知を行なうには、契約の書面の交付などを受けた日から8日以内に、書面で相手方に対して通知する必要があります。8日以内に発信されたことが確実に証明されれば、相手方に届いた日時とは関係なく契約解除の効力が生じるため、非常に重要です。
 通常のクーリングオフならば、ハガキに記載して簡易書留郵便で出すという方法でかまいません。しかし、悪質商法の被害者が契約の解除とともに損害賠償などを請求する場合には、内容証明郵便による送付を検討したほうがよいでしょう。