■内容証明郵便の利用によるメリット


内容証明郵便は、以下にあげるような目的でよく利用されています。


①相手方に心理的なプレッシャーを与える
内容証明郵便は、通常の郵便物とは取り扱いが異なっています。人によっては、内容証明郵便を受け取っただけで驚き、到着してすぐに電話をくれたり、請求額をそのまま支払ってくれたりする場合があります。たとえば、金銭消費貸借契約の債務者が貸金業者に対して「債務の処理を△△弁護士に委任しました」と記載された内容証明郵便を送付すると、受け取った貸金業者はそれ以降、弁護士を相手にしなければならないのですから、相当のプレッシャーになるでしょう。

②相手方に差出人の強い意思を伝える

内容証明郵便を受け取った相手方は、差出人が内容証明郵便を送ってきた、という事実によって差出人の強い意思を知ることになります。よほど内容証明郵便に慣れている人でない限り、そ知らぬふりをすることはないでしょう。内容証明郵便を出すことを考える程度までに事態が悪化している場合、電話や実際に会って交渉をしようとしても、なかなか自分の思うようには進まないことが多いといえます。このような場合に、内容証明郵便を出すことで、相手に無視され続けられるような事態は少なくなるのです。
 たとえば、ストーカーに対する警告書では「状況に変化が生じない場合には警察への告訴も検討しております」と記載されることがありますが、差出人の強い決意を伝えることで、相手の態度に影響を与えることができます。
③相手方の反応をうかがう
相手方が何を考えているのか、どうするつもりなのかがわからない状況で、まずは自分の主張を伝えて相手の反応を見る場合にも、内容証明郵便はよく利用されています。内容証明郵便を送った結果、最終的には訴訟を起こす場合もあれば、債務を履行してもらえる場合もあります。債務の存否について問題となっていた場合に、相手方から債務の存在を認める返答がくる場合もあるでしょう。このように、相手方の反応によって次にどのような手を打つべきかを決めたい場合や、裁判を想定した証拠作りをしたい場合にも、内容証明郵便は利用さ
れます。
 なお、相手に慰謝料を請求する場合に「本書面到達後7日以内にご回答頂けますよう請求致しますので、ご承知おき下さい」といった記載をすることがあります。慰謝料請求に限ったことではありませんが、期限を指定して相手の反応をうかがい、期限内に相手が何も応じてこなければ別の手を打つ、ということもできます。